ノーベル賞授賞式を日本語で通した益川さん

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ノーベル物理学賞の益川さんが受賞式を日本語で通しました。益川さんを見ていると「偏屈者」という言葉が浮かんできますが、自分を飾らない正直な人なのだと思います。日本語で通されたことも返って好意的に見られました。
このことをNHKラジオが、「国家の品格」の著者でお茶の水女子大学教授の藤原正彦さんにインタビューしていました。

藤原さんは偏らない意見を述べる方で、今耳を傾けなければならない代表的な日本人だと思います。
(藤原正彦さんの意見は以前のブログ、「韓国メディアが分析する日本の基礎科学の成功」でもご紹介していますのでご参照ください。)

藤原正彦さんのコメントです。

「益川さんは留学経験がなく、日本の理論物理学のレベルの高さを証明しています。益川さんは英語が話せないことを、まったく卑屈に思っていません。ヨーロッパではイギリス以外、英語が国際語となっていることを不快に思っています。言葉の侵略は文化の侵略です。」

「数学のノーベル賞と言われるフィールズ賞を1954年に受賞した小平邦彦さんは、アメリカのプリンストン高等研究所に18年いましたが、英語は余りしゃべれませんでした。しかし小平さんが何かしゃべろうとすると、まわりの人たちが背をかがめ、小柄な小平さんの意見を聞き逃すまいと真剣に聞いていました。」

「英語は道具であって、話せること自体に意味はありません。小学校からの英語教育を90%の人が肯定していますが、そうなれば英語50%、日本語も50%しかできない価値のない人間になります。
日本語が100%か、英語が100%でなければ専門分野を追求することはできません。日本語で古典や文学や芸術を深く知る方が、英語ができることより価値があります。」

「たとえ軍事や経済力で世界を500年支配したところで、尊敬される国にはなりません。尊敬を集めるのは文化や芸術です。」


要は人間性です。いくら外国語ができても人間的に価値がなければ、どこの国に行っても相手にされません。
教育の原点は豊かな人間性を作ることです。このことを考えずに英語教育に夢中になっても、世界から相手にされない人間を作り出すだけです。
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