ペットのいのち

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語学者の鈴木孝夫さんの著書、「ことばと文化」(1973年初版)の中に、次のような文章があります。
かなり前のエピソードですが、現在も同じ状況にあり考えさせられます。

「世界の犬大国イギリスからは、現在のペット・ブームの日本に、毎年非常な数の愛玩犬が輸出されている。ところが、日本人は扱いに困ったり、不要になったりすると、すぐ犬を捨てることが、英国の大衆紙で取上げられ、犬がかわいそうだから輸出を中止せよという声が起こって、これが英国の国会で問題になったことが昨年報道された。


たしかに多くの日本人はいらなくなった犬や猫を今でも捨てる。捨て犬、のら犬、野犬狩りなどという言葉は英語には訳せない。
それならば彼らはこのような時どうするかというと、薬で殺すか、ピストルで撃ち殺すのだ。イギリス人はこの方法が最小の苦痛で殺せるから一番合理的で動物のためになる処理法だと考える。

ところが私たち日本人にとっては、可愛い仔犬を自らの手で撃ち殺すなど、かわいそうでできたものではないし、薬殺も嫌だと思う。・・・」


動物に対する国民性の違いに驚きます。
日本人にとって自分の手でかわいいペットを処分するなどは考えられないことです。
イギリス人はなんて残酷なんだろうと思いますが、ここには様々な問題点が隠れています。

たとえば最近、アライグマやハクビシンなどの外来生物の被害が報じられています。これらの多くが、飼いきれなくなって捨てられたものです。

それでは被害を出さないためにどうしたらよいのか、まず考えられるのが保険所に相談して処分を依頼することです。
当然殺処分になるのでしょうが、自然環境や農業被害を考えるとやむを得ないことだと思います。

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一方、私たちは犬や猫の殺処分に反対します。(わが家の3匹の猫は、2匹が保護猫で1匹は動物病院からもらったものです。)
アライグマやハクビシンと犬猫はどこに違いがあるのでしょうか。
犬や猫は環境や農業に被害をもたらさないということはあるでしょうが、一番の違いは、かわいい、あるいはかわいそうだという感情の違いです。

しかし牛や豚がかわいそうだから肉食をやめるという人はいません。牛や豚が殺される現場を見ていないので平気で食べることができます。動物のいのちは人間の都合次第です。

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殺処分される犬猫は年間5万匹以上ですが、名古屋市の動物愛護センターは2016年度、犬の殺処分がゼロとなりました。
ふるさと納税で集まった寄付金1100万円が財源となり保護活動を支えたのです。

驚くのは名古屋ほどの大都市でも僅か1100万円で殺処分ゼロが達成できるということです。
ふるさと納税は3000億近くに上っていますが、その1%以下で日本から殺処分をなくすことができるのではないでしょうか。
お住まいの地域の動物愛護センターのHPを確認下さい。返礼品はありませんが犬猫の命が救えます。


動物保護の活動をしている知人の話です。
その人の知るある獣医師は、飼えなくなったペットを動物病院で安楽死させようとする飼い主に、そのペットを抱かせ、死んでいくのを実感させるということです。

とても重要な行為です。
ペットを飼うとはその動物の命を預かることであり、その覚悟がいることを知ってほしいのでしょう。

イギリスと日本の飼えなくなったペットに対する対応の、どちらが動物にたいする思いやりなのでしょうか。
安楽死させる動物の死を実感しているのは、間違いなくイギリス人です。



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