日本の未来

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 中国 李鵬前首相

今から10年近く前、中国の李鵬前首相がハワード豪首相との会談で、「日本を作った人たちは、あと20年もすればいなくなる。その時、日本は放っておいても消えて無くなる」と発言したと言われています。その内容は、現在の日本の有様を見事に予言していました。

日本の現在の政治や経済や社会の混乱には、目をそむけたくなる思いがします。今年中に、日本のGDPは中国に抜かれることは確実で、いずれインドにも抜かれ、更にブラジルにも抜かれると予測されています。中国やインドは国土が広く、人口が多いから仕方ないと考えるのは、資源の無い、この狭い国土の日本が、知力と精神力で長年世界第二の位置を占めてきたことを考えれば、敗北主義的に感じます。

「ゆでガエル」の例えがあります。カエルを水にいれ、徐々に熱して行くと、カエルは自分の置かれている状況が死に至ると気づかずに、茹で上がって死んで行くというものです。本当にそうなのかは疑問ですが、日本人は豊かさの中で、お笑いとグルメとクイズとスポーツ番組に興じている間に、いつの間にか、ゆでガエルの状態で衰亡の道を辿っていたのでしょう。

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 マッカーサー日本占領連合国軍最高司令官

戦後の日本占領政策の中心は、戦前の日本人の価値観をすべて否定し、二度と武士道精神を発揮できないように教育することでした。それは3S(スリーエス)政策と呼ばれるもので、スポーツ、セックス、スクリーン(映画・テレビ)に夢中にさせ、思考力を奪い、骨抜きにするというものでした。
それは見事に成功しました。恐るべき巧妙な策略が、見事なまでに成功したのです。

以前の記事「日本人は死んだか」で、ユダヤの長老(ラビ)であるマーヴィン・トケイヤー氏をご紹介しました。
トケイヤー氏は、勤勉で和を尊び、親に対する愛、師に対する尊敬、友に対する信義、己に対する慎みなど、謙虚で心豊かな日本人の生き方に、人間の理想を見出しました。そして、それを日に日に失う日本人への限りない愛惜を込めて、「日本人は死んだ」という本を書きました。30年前の事です。今の日本をトケイヤー氏が見たら何というでしょうか。それより、過去の日本人が今の日本を見たら、嘆かわしさ、哀れさに言葉を失うことでしょう。

政治・経済・教育・マスコミ、すべての分野で戦後教育を受けた人たちが、日本の中枢を占めるようになりました。
真に日本の将来を考える政治家が極めて少なくなったことは容易に分かりますが、経済界に於いても、かっての東芝の土光さんのような、信念と哲学を持った気骨のある経営者は姿を消しました。(気骨という言葉さえ、死語になりつつあります)

問題なのは、政界や経済界だけではなく、この国全体が信義や価値観を失ってきたことです。
「坂の上の雲」で、福沢諭吉の、「一身の独立なくして、一国の独立なし」という言葉が紹介されていました。国民一人一人の集合で国が成り立っている以上、個人のレベルの集合が国のレベルであり、日本の現状は日本国民すべてが、信義や価値観を失った結果であると言えるでしょう。


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  最澄

天台宗の開祖である最澄が、こう言っています。
「国宝とは何ものぞ。宝とは道心なり。道心あるの人を名づけて、国宝となす。・・・ 一隅を照らす、これ即ち国宝なり」
最澄は、金や物ではなく、真理や心の道を求める人たちが放つ心の光こそ、国の宝だと言うのです。
日本の現状は、人びとの心から放たれる光が少なくなって来た結果、闇に覆われ始めたからだと言えるでしょう。

坂道を登る時は、下を向いて頭を下げて登ります。一方、下る時は上を向いてふんぞり返って歩きます。日本人は坂の上の雲を目指して登っているつもりが、いつの間にか、ふんぞり返って坂道を下っていたのでしょう。
坂道はまだ下り始めたばかりで夜が近づいており、夜を照らすのは、人びとの心から放たれる光しかないことに、日本人はいつ気づくのでしょうか。




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コメント

Re: タイトルなし

アラレさん

おっしゃるとおりですね。
100年に一度の不況ではなく、日本建国以来の危機だと言ってよいでしょう。
元寇の役も、明治維新も、太平洋戦争も、戦ったのは日本人です。
今はその日本人がいなくなってしまいました。

100年に一度の不況であれば、いずれ回復する時が来るでしょう。
しかし、失ったのは富ではなく、日本人の心であることに悲劇があります。
先日の土下座外交を平気でできる小沢訪中団を見た時、この国が終わったことを
切実に感じました。

この国には、失ったとは言えまだ多くの富があります。
しかし未来を考える時、子供たちが日本に生まれた幸せを感じることができるかどうか、
極めて心配です。
神風は正義のあるところにしか、吹かないはずですから。

コメント有難うございました。





パックさん、いつもブログへの温かいコメントありがとうございます。

今のこの国の状況を「百年に一度の・・・」と言い始めたのは去年の今頃からでしたでしょうか?言いだしっぺが誰だったか本当の所は知りませんが、私自身は麻生前総理が言い始め、メディアや似非評論家が真似して言っていたように記憶しています。そして、この言葉を聞くたびにものすごい違和感を感じていました。この国の百年があまりにも軽んじられ過ぎていはしないか。この国の百年が、今よりも豊かであり続けたのか、恵まれ続けていたのか?馬鹿でもわかりそうなことを容易く口にする政治家や、メディア、似非評論家、それを容易く真に受けるこの国の国民の意識の低さにこそ、李鵬さんの言うこの国の未来が見えているのだと思います。

なおいえば、今のこの国の状況をすら、豊かだと思い、恵まれていると思い、憧れている人々が、あるいはそれさえも知らずに日々飢えや、貧しさや、争いの中で生きている人々がこの世界にどれほどいるのか。

百年とは言わない、たかだか六十数年前のそれでも今よりは悲惨な状況を乗り越えてきた者達の子孫として、マッカーサーや李鵬の思惑通りにはいかない未来をこれからの子供たちに引き継ぐ責任を我々自身が改めて自覚するべきでしょうね。
かといって、どうすれば良いのか今だ答えの欠片も見出せませんが。

これからも、素晴らしい記事を楽しみにしています。

Re: タイトルなし

風光さん

有難うございます。
こちらこそ新しい切り口のコメントを頂き、
記事で書ききれなかったことが補足できて、助かっています。
今後ともよろしくお願いします。

バックさん、いつもありがとうございます。
お返事にも心が込められており、お話できる事が嬉しいです。

Re: タイトルなし

風光さん

おっしゃる通り、すべての人の心の中には、真理の光が内在されています。
「般若波羅蜜多心経」(パニャ・パラミタ・スートラ)とは、心の中に内在された
偉大な知恵に至る教え、という意味ですね。
人間が輪廻転生を繰り返すのは、その内在された知恵に目覚めるためであり、
そのことを教えるのが、本来の仏教の役目でした。
しかし今は、坊さんでさえそのことを忘れています。

現在の危険なところは、親や指導者やまわりの大人が、人間の菩薩心を発現させては
ならないような教育をしているところです。

何も言わずとも、その人を見るだけで偉大な叡智を感じ、癒されることは、
菩薩行の最たるものだと思います。
日本にはまだ。数少ないそういう人がいます。
そのような人が絶えた時、日本は滅びてしまうのでしょう。

関善光寺には「一隅を照らす」の言葉が掲示してあります。
この意味を知る人は少ないかと・・・・。
分からない事は聞けばいいのですが、その心まで失っているのではと思う事もあります。

人は本来信義を持っています。
誰がそれを引き出すかが大切です。
御住職と話していた事で、この世の進むべき方向を指し示す者なしと言われ、同時に宗教心を伝える御自身の役目に反省もしておられました。

多くの人たちの実相の心が現れてこないと、現象は変わらないと思います。
その為には発行こそ、その立場にいる方々がその道理をご存じの方が行動を起こさなくてはならないと思います。
その立場・・・親であり、上司であり、教師であり、政治家であり宗教家でもあると思います。
人を救いたいと、救いの行動が大切であると思います。

「無相を行ずと雖も、而も衆生を度するは、是れ菩薩の行なり」

Re: タイトルなし

yumiさん こんにちは。

私たちが知らないところで、様々な日本弱体化計画が行われてきました。
日本人のような、人を疑わない、優しい民族を騙すことは簡単でした。
厄介なことに、今も日本の弱体化と乗っ取りを図る計画が進められています。
マスコミはそれらの勢力に組み込まれていて、本当のことを報道していません。
日本をこれ以上破壊させれば、子供たちが幸せな生活ができない国になってしまいます。
もう一度、武士道精神を復活させ、日本が甦ることを願っています。

コメント有難うございました。

パックさんこんにちは
なるほど~~と思いながらまた読ませていただきました。
そんな3S政策なんていうものがあったんですね。すごく納得できます。
今の日本は何が幸せなのか大切なのかその考えが宗教心のなさも手伝ってかとてもうすっぺらなものになってきてますよね。

以前からパックさんがおっしゃってる武士道精神っていうのが今こそ日本が一番求めているものなんだと思います。。。
今の教育の現場にそんな考えが広まってくれればどんなにか素敵なことなのにとおもうのですけどね。。。。

Re: タイトルなし

タヌ子さん 

日本人が2000年以上に亘って築き上げたこの国の心と文化が、
今、息絶えようとしています。
日本で、旧約のソドムとゴモラが繰り広げられています。
しかし、その事にさえ気づけないほど、日本人は洗脳されてしまいました。
タヌ子さんのようにヨーロッパにいて日本を見れば、深刻な病状が更に鮮明に
見えるのではないでしょうか。
かっての日本人は、島国にいながら海外の状況を的確に把握していました。
徳川家康の鎖国は、キリスト教を表に立たして植民地政策を進める
ヨーロッパ諸国の脅威を、的確に把握していたからだと思います。
明治維新の尊王譲位も、欧米列強による侵略を防ぐためでした。
現在、インターネットで世界の情報が即時に入手できる時代にありながら、
何の脅威も感じないで笑い転げる日本人の軽薄さを見れば、
やはり「日本人は死んだ」と言わざるを得ません。
スーパーコンピューターの件、もはや何も言うことはありません。
このような人間と政党に国政を任せたことも、日本人の選択です。
悲しく辛い現実です。

コメント有難うございました。


全く同感です。
日本にいた時は気づかなかったのですが、帰国する度に、『日本人はなぜこんなことで笑えるんだろう』と思うほど、テレビのプログラムのレベルの低さに驚かされます。
日本のマスコミは日本国民から完全に『考える能力』を奪ってしまいました。
マッカーサーはまさに日本人の『羊的性格』を見抜いていたようですね。
一頭が海に落ちると残りの羊も全て後を追う。
これも海外に出て初めて気がついたことですが、『島国』の住民である日本人には全く周囲に状況が見えていないようです。
私が日本を離れた10年前までは、海外市場にも日本製品が溢れ、知的産業分野でもまだまだ世界と競合できる状況でしたが、今ではバイクとカメラ、車以外の日本製品は殆ど見かけなくなりました。
今は韓国や台湾の製品ばかりが目につきます。
まさに木を見て森を見ずの政治家達も、日本における日本だけを見るのではなく、世界の中での日本をもう少し勉強してほしいものです。
先日スーパーコンピューターの研究に関する事業仕訳で、『何故1番であることに拘るのですか?2番じゃダメなんですか?』と発言した某民主党女性議員の発言に耳を疑ってしまいました。
日本から知的産業を取り除いたら、一体何が残るのでしょうか?
祖国である日本が崩壊の危機に直面している現状を、海の向こうから虚しく眺める日々です。

Re: タイトルなし

ひろさん、コメント有難うございました。

書かれた内容すべてが日本の現状であり、探せばもっともっとあることでしょう。
それほど日本の病理は深刻で、死に至る病に侵されていると言わざるを得ません。
その病理の主因は、教育とマスコミにあるはずです。
子供たちに、日本を貶める教育をする日教組の教師たち、
世論を操る、売国奴的なマスコミは、獅子身中の虫です。
NHKやTBS、朝日新聞、毎日新聞の偏向報道は特に悪質です。
他に、いくらでも挙げられるのが残念を通り越して無念です。

今回の民主党の大勝で、多くの売国奴が国会に入りました。
日本の死期は更に早まることでしょう。
10年後の日本が、どれほど悲惨な状態になっているかを考えると、
今の子供や若い人たちが可哀想です。

記事で書き切れなかった内容を、ひろさんが補足してくれました。
有難うございました。

これからの日本に、今、多くの人が不安を抱えていると思います。
少子高齢化社会。増え続ける国の借金。年金問題。医療費の増大。
中国や近隣諸国に領土は狙われ、未だに戦争責任を叫ばれる。
莫大な未来への借金を抱えながら、未だに国連や諸外国に、
感謝もされずに、むしり取られる。
国内は不況。失業率の上昇。貧困。増え続ける自殺。
国に依存しつづける人々。自分さえよければと言う風潮。
勉強をしない子供。教育者と呼べない教師。はびこるクレーマー。
資源のない日本。支え続けてきた、人間力の衰退。
不安定な政治。2世、3世であふれる国会議事堂。
通過する闇法案。家族の崩壊。
アメリカ、資本主義経済の破たん。
終わらない戦争。
搾取される途上国の人々。
自然破壊。地球環境の異常。未知のウイルス。
日々、繰り返される強盗、殺人。
マスコミの心理操作と権力。騙される人々。
まだまだ、際限がありません。
子供たちの明日が心配です。

教育、大切ですよね。
教科書や、教職や学校の制度を常にスピーディに
見直して欲しいと思います。
NHKような放送局は、より真実を伝えて欲しいし、
日本の為になる放送をしてほしいですね。
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