スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

日本語の「ハ」と「ガ」

imagesCACP87G9.jpg


以前の記事、「真理は言葉」の中で、数学者・哲学者であるバートランド・ラッセルの「真理とは、主語と述語が一致すること」という定義をご紹介しました。
それは例えばコップを、「これは本です」と言えば誤りですが、「これはコップです」と言えば主語と述語が一致するため真理になるという意味です。

しかしコップに対して、「これは水を入れるものです」と機能を述べることも正しく、あるいは、「これはガラスです」と材質を述べることもできます。もしそれがバカラのコップであれば、「これはバカラです」と価値を述べることも可能です。
このことは、見る角度、視点によって、物事の正しさがいくつもあることを表しています。

世の中の争いの多くが、自分の視点を絶対視し、人の視点を認めないことから生じますが、これは人間が自分の見ているものしか信じないことを物語るものです。
シーザーの言葉「多くの人は見たいと欲するものしか見ない」は、人間が自分の価値観から脱することがいかに難しいかをあらわす言葉です。

ところでラッセルは、「Snow is white」(雪は白い)というように、これ以上単純化できない主語と述語の形を、「原子命題」と名付けました。

これに対し評論家の森本哲郎氏は、それ以上分解できないはずの原子命題が、日本語ではさらに二つに分かれるといいます。
つまり「SPである」と、「SPである」の二つです。


日本・日本語・日本人 (新潮選書)日本・日本語・日本人 (新潮選書)
(2001/09)
大野 晋、鈴木 孝夫 他

商品詳細を見る


『日本・日本語・日本人』(大野晋 森本哲郎 鈴木孝夫共著)の中で森本さんはこう説明しています。

『この二通りの日本語の表現は、一見同じことを言っているように思われるが、よく考えるとどこか違っている。どこが違うかについて、ほとんどの日本人は明確に答えられない。
国語学者のあいだでさえ、諸説紛々たる有様にもかかわらず、こうした「ハ」と「ガ」の使い方は、日本人なら子供でも間違えることはない。

「ぼくは行かない」とは言っても、「僕が行かない」などとは言わないように、「東京は人口が多い」とは言うが、「東京が人口は多い」などとはだれも口にしない。
とすれば、ラッセルが論理の原子とみなした「S is P」は、日本では原子のなかの陽子と電子ように、それ以上分割できることになる。
そして私たちは、このような思考の“単位”を無意識のうち、自在に使い分けていることになる。たとえば「東京が人口は多い」などという表現は通用しないけれど、「東京の方が人口は多い」とほうをつけ加えるなら、それは決しておかしくない。・・・』

森本さんが述べているように、「ハ」と「ガ」の使い分けは日本人なら誰でも出来ることで、そのことを意識することさえありません。

ところが過日、NHKの若い男性アナウンサーが、子供でも間違わないはずの「ハ」と「ガ」を誤って使ったのには驚きました。
余りのことに唖然として、何と言ったのか覚えていないのが残念ですが、子供でも間違えるはずのない助詞の使い方を、NHKのアナウンサーが間違える時代になったのです。
こういうのを、世も末というのでしょうか。NHKが抱える様々な問題が、また一つ露呈した気がします。

ラッセルと森本哲郎さんを持ちだして長々と述べたのは、このことを言いたかったからです。

「ハ」と「ガ」の使い方を間違うようになった理由は、多分ネット上の表現に影響されたものでしょう。ネットでは、例えば次のような表現を良く見かけます。
「自民党の新ポスターが発表」

「自民党の新ポスターが発表された」が省略されたものでしょうが、もしかしたら、「自民党が新ポスターを発表」のような他動詞との区別がつかない人が増えたのかも知れません。

20130611-00000122-mai-000-3-view.jpg


ところで、本を紹介する時はAmazonで紹介していますが、昨年のAmazonの日本での売り上げは、なんと77 億ドル(7700億円ex100円)であったことが公表されました。
7700億円という売上は、小売業では9位の高島屋(8581億円)との10位のエディオン(7590億円)の間に位置します。通販の伸びから見て、近い将来1兆円を超えるでしょう。

問題なのは、日本にあるAmazonは倉庫扱いのため、税金を支払う必要がないということです。
日米の租税条約で決まっていることで、Amazonが悪いことをしている訳ではありませんが、日本に税金が落ちないのは面白くありません。できるだけ国内通販を利用したいのですが、中古本の取り扱いはAmazonが便利なので残念ながら目をつぶっています。

ところで、Amazonの注文画面に「お急ぎ無料便」の表示が出ています。
無料なら利用してみようかと思いますが、実は利用後に、年会費3900円が引き落とされる仕組みになっているようです。
アマゾンプライム0120899280に電話して解約する事ができるようですが、面倒ですので、最初から利用しないのが賢明です。お気をつけください。

尚、コメントのご配慮は無用に願います。

Amazon物流センターの過酷な労働

 



スポンサーサイト
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。