真央ちゃんとゆるキャラ

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ショートプログラムの失敗の後、インタビューに力なく答える真央ちゃんの姿から、フリーの完璧な演技を想像した人はいなかったはずです。誰もが真央ちゃんのオリンピックは終わったと思いました。

フリーの演技が終わって、天を仰いで涙をこらえる姿に多くの人が感動しました。
もし金メダルを取っていたとしてもこんな感動はなかったはずです。

フリーの演技で、トリプルアクセルを含む6種類8つのジャンプをすべて決めた真央ちゃんの点数が、4種類6つのジャンプを決めたキム・ヨナより低かった不明朗さを考えると、例えショートで満足の行く演技をしたとしても、金メダルは取れなかったのではないかと思います。
だとすれば、真央ちゃんは最高のストーリーを演じたのかも知れません。

スケート界にとどまらず、真央ちゃんが国民的なスターになったのは可愛さにあるでしょう。
日本人が好むのは可愛さです。
それは可愛さには素直さや明るさや優しさが含まれ、過剰な自己主張や生意気さが含まれないからです。

すました美人や傲慢なヒーローを日本人が好まないのは、そこに不調和を見るからでしょう。
イチローはスーパーヒーローになるにつれて、ずいぶん傲慢な態度をとったようです。そのことをマスコミは報じませんでしたが、もし報じられていれば日本人はイチローをそれほど愛さなかったでしょう。

イチロー に対する、元車掌の言葉。
「アイツな~むかし乗車券の確認の時に毎回手渡しせんと切符を放り投げやがってたんや!!」「ずっとやで・・・ほんまなめとんか!!」

これが本当のことかどうか知りません。しかし誰ひとり悪く言うことのない松井秀樹には、このような悪評は生まれませんでした。

韓国に於けるキム・ヨナの人気はすさまじいようですが、あのようなタイプが日本で人気になることはありません。金メダルを取っても、スターにならなかった荒川静香を見れば日本人の求めるものがわかります。

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ゆるキャラが日本を席巻しているのも同じ理由によるものでしょう。
世界のどこにおいてもこのような現象が起きないのは、かわいさを求める日本人の特徴が、極めて異例であることを示しています。
ゆるキャラの特徴はかわいさですが、かわいさの属性にこそ、日本人がゆるキャラを愛する理由があります。
真央ちゃんとゆるキャラが愛される背景には、「和をもって貴しとなす」日本人の国民性が現れているように思います。
いつまでも調和を愛する民族であってほしいと願います。





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真央ちゃんの敵は?

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ソチオリンピックがいよいよ開幕します。バンクーバーで銀に終わった真央ちゃんには是非金メダルを取ってほしいと思いますが、その敵はキム・ヨナではなく音楽ではないかと思います。
フリーの曲がラフマニノフのピアノ協奏曲No.2と知って、何で!?と思った人もいるでしょう。
バンクーバーで満足な結果を出せなかった時の曲が、ラフマニノフの「鐘」だったので、ラフマニノフは言わばケチのついた作曲家です。

今回のピアノ協奏曲No.2は、美しいメロディーとドラマティックな構成で、ピアノ協奏曲を代表する名曲ですが、暗い色調が緊張感を高める曲なので、真央ちゃんには向いてないのではないかと思っていました。そうしたら案の定、全日本選手権のフリーではメロメロに失敗してしまいました。
失敗の原因がラフマニノフだとは断定できませんが、これまであれほどの失敗を見たことが無いので、余程の緊張感だったことは間違いないでしょう。

真央ちゃんがラフマニノフの曲を使いたかったのなら、「パガニーニの主題による狂詩曲」を選ぶべきだったと思います。
こちらの方がメロディーが甘美で緊張を高めることもないので、真央ちゃんの実力が発揮できたのではないでしょうか。





今回の真央ちゃんの音楽は、フィギュアスケートでの音楽の重要さを痛感する出来事でしたが、今日、高橋大輔選手がショートで使う佐村河内さんの音楽が、新垣隆さんというゴーストライターの作曲であることがわかりました。
なぜ開幕直前の今発表したのか疑問に思いましたが、新垣さんの記者会見での誠実そうな様子をみると、良心の呵責に耐えられなかったという言葉は事実のようです。

佐村河内さんは、自分の言葉と記号で作曲のイメージや構成を伝えているので、100%丸投げで作曲を依頼していたのではなかったようです。
音楽とゴーストライターの問題で思い浮かぶのは、モーツアルトの最後の作品「レクイエム」です。

モーツアルトは、ある日灰色の服を着た男の訪問を受けました。
ある依頼主の使者として訪れたその男は、高額な報酬を前払いしてレクイエムの作曲を依頼しました。
体調を崩し、死を身近に感じていたモーツアルトは、そのレクイエムが自分のためのものだと感じながら作曲を進めました。
結局モーツアルトは、レクイエムを完成できず、弟子のジュスマイヤーに残りの部分の作曲を指示して亡くなりました。

この匿名の依頼者が誰であるかが明らかになったのは、1964年になってからでした。伯爵でアマチュア音楽家であったその依頼主は、当時の有名作曲家に匿名で作品を依頼し、自分の作品として発表していました。
しかしこのようなことは特許や著作権の意識が無い時代においては当たり前のことでした。

佐村河内さんの耳が不自由であることは事実のようです。自分で作曲した曲は無かったようで、残念でありだまされた思いですが、詐欺呼ばわりすべきかどうかはわかりません。
この様なことは、ポピュラーミュージックの世界でも珍しいことではないでしょうし、執筆の世界では当然のこととして認められています。

画家の東郷青児は一生同じ美人画を描いていました。さすがに飽きたのか、後年は弟子に描かせ、自分はサインだけしていました。それは画商の要望でもあり、言うなれば共犯関係にありました。そのことは美術関係者の常識であり、もしかしたらマスコミの人間も知っていたかもしれません。

東郷青児の絵が当時いくらしたのか知りませんが、少なくとも数百万円はしたはずです。こんな詐欺が許されて、佐村河内さんの詐欺が許せないと言うのは首尾が一貫していません。勿論、彼の人間性がお粗末であることは言うまでもありません。

食品の原料偽装や産地偽装が蔓延する世の中で、あるいは権利や自己の利益だけを主張する風潮の中で、イエス・キリストの「罪なき者のみ石を投げよ」という言葉を思い出します。石を投げることのできる人が何人いるでしょうか。

いずれにしろ、真央ちゃんや高橋選手他、日本選手には、精一杯がんばってほしいと思います。

新垣先嘆願署名