明治への畏敬

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  秋山真之

NHKが11月29日から、「坂の上の雲」を放送します。
登場人物の秋山真之 (さねゆき)は、明治の数多い武人の中でも、最も偉大な人物だと思っています。

秋山真之は日本海海戦でバルチック艦隊を撃滅したT字戦法を編み出し、世界の海軍に衝撃を与えました。
その武勲と名声は東郷元帥に譲りましたが、名参謀として日本を救い、透徹した分析力で世界の行く末までも予測した、まれに見る武人です。

ドラマには秋山真之の他、その兄で陸軍大将であった秋山好古と正岡子規も登場します。
この3人を生んだ愛媛県松山市は道後温泉で有名ですが、歴史的、文化的な雰囲気が漂う、魅力的な城下町です。個人的にも係わりがあり、とても好きな町ですが、松山は秋山真之を生んだというだけで、日本国に貢献したとさえ思っています。

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  海上自衛隊ホームページより

以前、海上自衛隊の洋上訓練に乗艦させてもらったことがあり、その時、心に残ったことが二つあります。
一つは、艦内で体験した自衛官たちの規律です。その時お会いした艦長は、穏やかでありながら毅然とした強さが感じられる方でした。隊員たちの、艦長始め上官に対する挨拶は、体育会系のように押さえつけられてするものではなく、敬意の気持ちが自然に現れた爽やかなものでした。
その挨拶の気持ち良さと、規律の美しさは初めて体験するもので、旧帝国海軍はイギリス風のスマートさが特徴だと言われていましたが、その伝統が生きていることが印象的でした。


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   東郷元帥

もう一つ心に残ったのが、ゲストルーム(艦長室?)に飾られている東郷元帥の肖像画でした。
艦長の話によれば、東郷元帥の肖像は、世界の多くの軍艦に飾られており、日本海海戦でバルチック艦隊を完膚なきまでに破った東郷元帥は、世界の軍人から今も尚、最も尊敬されている人物だと言います。

バルチック艦隊を破った日本海軍の勝利は、世界を驚かせました。ロシアの脅威にさらされていた多くの国が驚喜し、トルコとフィンランドには、東郷元帥の肖像画をラベルに使ったトーゴービールがあり、トルコのイスタンブールにはトーゴー通りがあります。

イギリスのネルソン提督が、スペイン・フランス艦隊を破ったトラファルガー海戦と比較され、あるいは、それよりも更に偉大な武功だと称賛されています。
そして、日本海海戦の戦略を練り、指揮を執ったのが秋山真之でした。


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  日本海海戦

明治時代に活躍した人たちは、自分を厳しく律し、限界までの努力で持てる能力を精一杯発揮すると共に、常に国のために自分を投げ出す気概を持って生きていました。
それは、文化・芸術・経済・軍事、すべての分野で見られる明治人の特徴です。
このような日本人によって、明治維新から僅か30~40年で、世界の列強に比肩し得る国となりました。

日本の歴史上、これほど人物を生み出した時代はないと思います。
その理由は教育にあります。
吉田松陰から思うこと」で書きましたが、日本に武士道精神が一番根付いたのは明治時代でした。士農工商が廃止され、廃藩置県で職を失った多くの武士が教員になりました。当時、教員の80%が武士だったといわれています。

残念ながら明治のような時代は、もう二度と来ないでしょう。
明治という時代そのものが、輝かしい坂の上の雲でした。




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